”これは経費で落ちません”原作を読む④!沙名子と太陽 休日デートは危なかった!

青木祐子さんの「これは経費で落ちません」。
原作は「1巻」~「6巻」。1巻あたり4話で構成されていますが、5巻だけが5話まであり合計25話。

8月最後の金曜日、秘書課の有本マリナ役で出演したベッキーさんの演技が話題になりました。悪女役が板についてる感じで演技が上手い・・・ハマリ役だと言う称賛の声が多かったですね。
森若沙名子役の多部未華子さん、やっぱりカワ(・∀・)イイ!!。

こちらはドラマと別物・・・原作に沿った形で、森若沙名子と山田太陽の恋に特化して追いかけてる・・・

森若沙名子は、誰からも一目置かれる優秀な経理部員。恋に関しては奥手・・・というか、臆病でした。だけど、山田太陽とデートをするようになってから、少しづつ変化が現れてきましたよ。

沙名子が1人暮らしを始めてから1年。何でもしっかり計画を立てて、自分のルーティン通りに過ごしてきましたが、太陽が現れてからは度々計画が狂い、日常のルーティンが崩れてしまうことが多くなったのですが、何故か沙名子は、これはこれでいい・・・と納得しているのです。

森若沙名子と山田太陽は、偶数週の週末に会うと言うルールを決めていますが、先週はデートの途中、太陽の先輩鎌本から”帰社しろメールが入り、食事もできなかった。

夕食の予定が飛んだ沙名子は、食べてから帰るか、何かを買って帰るか・・・と悩み、週末なのに借りているDVDが1本もないことを思い出し「参ったな・・・読みかけの本を読んでしまうか・・・」と悩んだ。

実は、1人暮らしを始めてから森若沙名子の週末の楽しみは、レンタル映画と、夕方帰りがけに買うお寿司だった。今も太陽と会わない週末は、大好きなDVDを借りてルーティン通りに過ごしている。しかし、太陽と会うようになってからは、偶数週にはDVDを借りていない。

沙名子のルーティン・・・毎週末、1週間分の食材とレンタル映画、買ってきたお寿司の入ったエコバックを抱え、部屋に入るとすぐに夕食を作る(一度座ってしまうと、次の行動に入るのが遅くなってしまうから)。

食材を使い切るように何日か分のメニューを組み、準備が終わると風呂を沸かし、テレビを見ながら買ってきた寿司を食べ、片付けるとお風呂に入る。入浴中に顔にパック。風呂を出たら髪を乾かして、レンタル映画を再生する。

レンタル映画を見ながら休日用のマニュキュアを塗る。肌が温まっている間にクリームを塗り、美顔器でマッサージ。そして美容液を塗るのだが、自社・・・天天コーポレーションの化粧品ではなく他社の商品。
マニュキュアは日曜日の夜、平日用に塗りかえている。

沙名子の心の中で、太陽の存在がドンドン大きくなっていく・・・
太陽の出現によって考えることが増え続け、日常のスケジュールも、頻繁に組み替えなくてはならない事態になってルーティン通りにいかない。しかしそれが当たり前のような感覚になっていた。

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沙名子と太陽は初めて休日に待ち合わせたが危機一髪!もう少しで織子に見られるところだった!

「沙名子さ~ん!」・・・沙名子が織子から離れて歩き出してすぐだった!
太陽の声がして、緩やかな坂道をスマホ片手に走ってくる姿が見えたのだ。
ギョッとして後ろを振り向いたが、皆瀬織子は向こう向きに立っているので気がつかない。

沙名子は今迄、公園で撮影中の夫を見守る、広報課の皆瀬織子と話をしていたのです。織子の夫は、俳優でもあるが監督もしているらしい。織子が経費で落とした品々を、私物にしているかどうかを確認するため、太陽との待ち合わせより30分早く公園にきていた沙名子。

皆瀬織子から離れて歩き出してすぐに太陽が現れたのである。危機一髪・・・そんな感じだった。
「沙名子さん!遅かったな!あれっ、待ち合わせってこっちの門だったっけ?」
「違います。待ち合わせは向こう!少し早く来たから散歩してたんです」

噴水の向こうではまだ、織子が夫の撮影を見守っているようだ。
休日に太陽と会っているのを皆瀬織子に見られるなんて冗談ではない。
太陽はどう言うんだか、いつも変なタイミングで現れる。

「ああ、沙名子さんもそうだったんだ。俺も早く来すぎちゃったよ。緊張したっつーの。いつもは会社帰りだし。初めて休日に会うからには絶対遅刻できないとか思っちゃって!メールくれればよかったのに」
いつものことだが、太陽は1人で喋っている。

織子の目が気になる沙名子は、できるだけ太陽と離れるように歩いていたが、もう織子からは見えない樹の影に来てから、ようやく力を抜いた。太陽は、そんな沙名子の様子には気づかず、「フルーツガーデン」の看板を見つけて、眼を輝かせていた。

「あー、会えてよかった!やっぱり私服の沙名子さん可愛いわ!」
今日の沙名子は、白のパンツと少し大きめのブルーのカットソーに、休日用のトートバック。
ネイルは白と金色のフレンチ。力作だ。

「会社が終わってからは、いつも私服でしょう」
「そうだけど、会社帰りだとザ・OLって感じじゃん。休日だと女の子だからさ!爪もメイクもいつもと違うし。今日は独り占めで嬉しいぜ!うはは」ご機嫌な太陽。

沙名子は心の中でつぶやく。
”こういう時は素直にありがとうと言うべきなのか・・・否定するのも変な気がするし・・・”
太陽も勿論私服である。デニムと緩めのカットソー。お洒落!と言うほどではないが、嫌味がないカジュアルな服装で、いかにもフルーツガーデンで、チョコバナナを食べていそうな雰囲気。

いつもスーツ姿しか見ていないのでとても新鮮な感じがする。沙名子はふと思った。
”慣れているんだろうな・・・”
”太陽はこれまでに何回も、こういう風に、女の子とあちこち行ってたんだろうな”

”わたしは何を着ていくべきか考え過ぎて、駅ビルまでブルーのカットソーを買いに行ってしまった” ただ、被服費は年間で考えている沙名子にとっては予定外の出費ではあったが、カワ(・∀・)イイ!!と言われるのは良かったと思うし。素直に嬉しい。

”洋服を選ぶのも、マニュキュアするのも、沙名子自身のためだけれど、褒められたら素直にありがとうと言うべきだと思う。いつも、ここで黙ってしまうから怒っているように思われてしまう”と反省!

沙名子が思いきって太陽の顔を見つめると、太陽はそれが嬉しかったらしく何とも言えない笑顔をみせた。「沙名子さんて、経理部の妖精みたいだよな」と言う。

”経理部の妖精?何だか全く嬉しくないんですけど・・・”と思いながら歩いていると「フルーツガーデン」と書かれた大きな門がみえてきた。太陽は嬉しそうに、がっしりとした大きな手で沙名子の手を握った。

新鮮魚介類を食べて満足の沙名子!太陽は売上トップの山崎に好かれているらしいと言う?!

9月第4週目の週末、太陽が連れて来てくれたのは、新鮮な魚を食べさせてくれる店だった。割烹と居酒屋の中間・・・そんな感じの店だ。

沙名子がシーフードを好きなことを知っているので、わざわざ探し出してくれた店なのだ。沙名子自身は、そんなまめなことはできないので、凄く嬉しいと思っている。

注文する時には、ざるに載せた魚や貝を持ってきて、どれにしますか?と聞いてくる。
沙名子はカワハギを食べながら、”太陽がいなければ、この、美味しいカワハギは食べられなかった”と思う。

青じそに、カワハギの肝を丁寧にくるんでいたら、
「あれっ、沙名子さん、退屈してる?」と聞いてきた。沙名子が静かなので気になったようだ。
「いいえ、面白く聞いてるから、どうぞ」

太陽は機嫌がいいとよく喋るので、カウンターではなく、4人用の座敷にして良かったと思っていた。食べ始めてすぐに、太陽のグラスに注がれたビールは三分の一も残っていない。

「俺、飲んでるから遠慮なく食べてね。それでさあ、急に社長が来たので俺も焦ったんだけど、山崎さんが呼んだみたい。販売担当主任の山崎さん知ってるよね、売り上げトップなの。で、山崎さんが社長に売り上げグラフを渡してさあ。その月って俺、売り上げビリだったの!」

そこに店員が、海鮮茶碗蒸しと、ハマグリの酒蒸しを持ってきた。すかさず太陽が言う。
「あっ、ビールもう一杯下さい。沙名子さんは?」
「わたしは大丈夫」
「気にしないでいいよ。俺おごるから。この間の出張手当が入ったから」と。

営業部担当の沙名子は、太陽の給料は1円単位迄知っているので、無邪気に喜べないところもあり、何だか申し訳ないような気がする。しかし太陽は凄く嬉しそうだ。最近は残業や、出張が続いていたから飲めなかったし、給料日直後でもあったから。

「でさあ、山崎さんが社長の前で、山田は最近売り上げが落ちてるんですって言っちゃったの!俺パラカフェ担当だし、開店したばかりだからどうしてもそっちにいくじゃん。銭湯は鎌本さんに任せきりで、フォローが行き届かなくて売り上げ落ちるじゃん」

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沙名子は聞かなくても知っていた、営業部担当だから。太陽だけでなく営業全員の個々の売り上げ確認や、入出金の矛盾がないかどうかの確認もする。

太陽の数字が落ちたのは、担当しているパラカフェの開店に向けて、インテリアデザイナー、バスメーカーとの打ち合わせや接待で、頻繁に車を走らせ飛び回っていたから、担当店舗をまわる余力がなく、当然数字は上がらない。

「目の前にグラフがあると、何言っても説得力がないよな。だってビリなんだよ、ビリ!これまではそんなのなかったのに、今回に限って」太陽は抜擢されて新規事業の立ち上げを任されたのだが、そのせいで売り上げが落ちたとは言え、ビリだったことを気にしている。

「山崎さんはトップなんでしょ。自分の成績をみせたかったんじゃないの?」
「いやあ、それがさ、自分の成績はアピールしないの。だけど山田は最近こんな感じですって、俺の話をするの。ビリなのに」

沙名子は山崎のことを思い浮かべた。30代前半で独身、小柄で細身・・・長めの髪を茶色に染めていて、いつもニコニコしている、爽やかなイケメンと言うタイプ。近視気味なのか、眼鏡をかけたりかけなかったり。

太陽は若手のエースと言われていますが、真のエースは山崎柊一33才。特別喋るほうでもなく押しも強くないのに、何故か営業成績は一番。地方の新規業者からの大量注文を受けてきたりするのだ。

その山崎が社長を呼んで、売り上げビリの太陽のグラフをみせる・・・みような話だなと思う。
沙名子は自分の持てる情報から考えてみた。何か意図するところがあるのだろう・・・と。

「でさ、俺思ったんだよな。山崎さんて俺のこと好きなんじゃないかなって!」
新しいビールを一口飲んだ太陽は、真剣な顔で沙名子を見つめて言うのだ。

山崎柊一がわざわざ社長を呼び、売り上げビリだった太陽のことを話したのには、太陽を意識させると言う、特別な意図があったのではないか・・・と思えた。どうやら太陽も、沙名子と同じようなことを考えていたらしい。

まとめ

「沙名子さ~ん!」・・・別れの挨拶を済ませた沙名子が、織子から離れて歩き出してすぐだった!
太陽の声がして、緩やかな坂道をスマホ片手に走ってくる姿が見えたのだ。
ギョッとして後ろを振り向いたが、皆瀬織子は向こう向きに立っているので気がつかない。

直前まで沙名子は、撮影中の夫を見守る広報課の皆瀬織子と話をしていました。織子が経費で落とした品々を、私物にしているかどうかを確認するため、太陽との待ち合わせより30分早く公園にきていたのです。

皆瀬織子は美人で頭もいい。会社の広告塔だと言われている。
広報課は打ち合わせが多い。手土産代、お菓子代、打ち合わせ代など様々。

織子の夫は俳優でもあるが監督もしていた。沙名子はこの日、公園で撮影するとの情報を得ていた。公園に着くと織子に声をかけた。「用事があって近くまで来たら、水瀬さんがいらっしゃるのが見えたので、見学させていただこうと思って」

何か飲みますと聞かれた沙名子は、「ハイ」と答え織子の横に並ぶ。そこには、キャンプ用のテーブルとチェアのセット、ポット、クーラーボックス、パラソルなど、ここ何年かの間に経費として処理した、見覚えのあるものばかりが並んでいる。

承諾を得てクーラーボックスを開けてみると、色とりどりのアイスバーが、ばらける感じでは入っていたが、これは全て、先日経費で落としたものだ。

「ビデオカメラは?」沙名子が聞いた時、少し織子は考えてから「家のカメラが壊れてしまって、会社の物を借りたんです。以前部長には言ったのですが、経理部に報告しなきゃいけませんでした?」

さらりと言われて沙名子は愕然とする。全てが計画的に、私物にすることを目的にして、経費で落としていたのだと。沙名子が調べたところ、お菓子類などの購入は夫の撮影がある日に限られていたことも確認している。

織子は経費で落とした品々が目前にあり、沙名子に追及されているのに平然としている。
経費で落としたものを私物にすることを、してはいけないことだと織子は思っていないらしい。

織子には危険を知らせるアラームが欠如していると思いながら告げた。
「今後、気をつけていただければ。ビデオカメラとアイスクリームの件は、経理部長に報告しておきます」
「意味わからないけど、報告したいなら何でもどうぞ。別に構いませんよ」

”織子のことだからこの局面を乗り切ってしまうだろうと思うが、織子は頭がいいから、ここでの一言は効果があるはずだ。疑われていると思えば、今後は無茶な買い物はしない筈だ” と思いながら、別れの挨拶をして織子の傍から離れて歩き始めて間もなく・・・だった。

そこへ「沙名子さん!」と言う太陽の声がして、緩やかな坂道を走ってくる太陽を見たのです。
危機一髪・・・というか、危なかった!

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